新年、明けましておめでとうございます。
新年から残念なお知らせをしなければなりません。
今年(2020年)は諸事情により、
「養老渓谷音楽祭」は、開催を見送りさせて頂きます。
毎年、楽しみにして下さり、御参加して下さった全ての皆様に感謝を申し上げると共に、
今回の開催見送りに関し、心よりお詫び申し上げます。
開催を見送る理由として、下記の様々な課題があります。
その解消が出来なければ将来の展望はありません。
いま、改善しなければならないことを先送りにしては、先細りになり、やがては地域ものとも終わってしまいます。
再度、仕切り直しする期間をいただきたいと思います。
何卒、ご了承いただきたくお願い申し上げます。
また、これまで当音楽祭を御ひいきにして下さった、すべての皆様に感謝を申し上げると共に、開催見送りに対し深くお詫びいたします。
【見送り理由と課題】
・ はじめに
① 開催スペースの減少
② 駐車スペースと来場者人数の課題
③ 出店者募集と出演者待遇の改善課題
④ 資金繰りの課題
⑤ 最大の課題(町の人口激減)
☆ 今後について
いつか再開し、皆様と再会できる日を楽しみに、これからも活動してゆきますので、今後ともよろしくお願いいたします。
見送り理由と課題内容の詳細は、下記の通りです。
※長文になってしまい重複する内容もありますが、お許しください。
【見送り理由と課題】
・ はじめに
音楽祭を開催することになった経緯と目的について話させていただきます。
ここ大多喜町は少子高齢化に伴い、国から過疎地域の認定を受け、会場となる老川小学校が 2013年に閉校となり、その翌年、2014年の「第1回養老渓谷音楽祭」から、2019年の第6回までの6年間、地域交流コミュニティーとしての校舎活用と地域活性化を目的に開催しました。
その思いに賛同して下さった皆様に支えられ、またそのご厚意に大いに甘えさせていただき、これまで開催することが出来ましたこと、とても感謝しています。
今回、開催を見送りすることは、そうした方々を裏切るような気がして大変申し訳なく心苦しく感じますが、改めて仕切り直し、違った形になるとは思いますが、必ず再開できるよう考えて行きますので、それまでお待ちいただきたくお願いしたします。
① 開催スペースの減少
これまで小学校全体を出来る限り活用し、出来る限りいろいろな企画を考え、皆様に楽しんで頂ける様、心がけて来ましたが、ここ数年、校舎全体の活用が出来なくなりました。と言うのも、町としては老川小を随時活用して頂ける企業や団体を公募した結果、大手企業からの名乗りがあり、3年ほど前から活動して下さっています。それはとても有難い事です。同時に音楽祭で使用できないスペースが徐々に広がっています。
もともと音楽祭開催の目的は校舎の活用と地域活性化ですので、それを企業がやって頂けるのであれば、ひとつの目的は果たしたとも言えます。その上で、今後の音楽祭のあり方について再度、仕切り直す時間をいただきたいと思います。
② 駐車スペースと来場者人数の課題
ここ老川小は養老渓谷の中心部にあり、山間部であるため、かねてから駐車スペースの確保に問題がありました。第1回~第3回ぐらいまで来場者が増えて行くにつれ、路上駐車を余儀なくされることになり、それ以降は来場者人数が頭打ちとなり、今後の進展が望めなくなりました。
③ 出店者募集と出演者待遇の改善課題
言うまでもありませんが出店者は来場者人数により売り上げが左右され、みな生活がありますので、より売り上げのあるイベントを優先するため、来場者数の頭打ちは出店者にも出演者にもご迷惑をお掛けします。
それでも当音楽祭を御ひいきにして下さり毎年、出店して下さる方のご厚意に甘え開催してまいりました。これは感謝の一言では感謝しきれない事です。
また、毎年出演して下さるアーティストの皆様にも本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
少しでも待遇改善が出来ればと思いながら、回を重ね、課題改善が出来ないままでした。
④ 資金繰りの課題
開催資金の内訳の多くは出店料に依存しています。
来場者を増やすのは主催者の義務で、増やせないのは主催者の責任です。
そのため出店料は定額ではなく、売り上げに対しての%で頂いていましたが、
駐車スペース ⇒ 来場者の頭打ち ⇒ 出店者数の調整 ⇒ 運営資金の回収が困難と言う形に陥ってしまいます。
もちろん離れた大きな駐車場からバス輸送をすればとよく言われますが、バスをチャーターする予算は個人運営ではとても難しく、より負債を抱えるリスクが増します。
また、町の提言事業(地域の活性化)として申請し補助金をいただき運営してもいましたが、申請は最長3年間で6回中、3回は補助してもらいましたが、残り3回は補助金なしで運営しています。
帳簿上はそんなに大きな赤字と言う事にはしていませんが、実際には帳簿化しなかったものから、目に見えない経費等を考えるとかなりの負債をかかえながらの開催を続けて来ました。
このまま私自体が(金銭的に)つぶれてしまえば何もなりません。
クラウドファンディングなどの手段もあるかと思いますが、私一人で全ての運営、管理を行うとなると個人リスクがなお増してしまいます。これもまた私自身がつぶれてしまう要因です。
⑤ 最大の課題(町の人口激減)
音楽祭による地域活性化効果についてです。
もちろん音楽祭をすることで、簡単に活性化できるとは思っていませんが、音楽の力を信じる一人の歌うたいとしては、何だかの効果はあったと信じていますが、想像を超える速さ現状が変わってゆく姿を目の当たりにしました。
第1回(2014年)には町の人口が1万2千人ぐらいだったのに対し、
今年(2020年)の現在(1月)には9千人をとうとう割ってしまいました。
この6~7年の間に、町人口の約4分の1(3000人)も減少してしまいました。
単純にこのペースで減少すると、あと20数年後には人口0人ってことになります。
もちろん毎年、分母自体が減って行くので単純計算にはなりませんが、いずれにしても近い将来、町は事実上成り立たない人口に陥ることには間違いありません。
町の活性他と言うより、町の存続をかけてのことを今、考えなければなりません。
新たなやり方を考え実行する為の時間を下さい。
そう簡単に特効薬を手に入れることは無理ですが、これまでの動力を、そちらに使わせて頂きたいと思います。
☆ 今後について
ここまでネガティブな事ばかり綴ってしまいましたが、私自身の気持ちは常にポジティブです。やり方次第で、まだ間に合うと思っています。
ただもう時間はそんなに残されていないと言うのも事実です。
まだ申し上げるほど戦略が煮詰まっているわけではありませんし、そう簡単に実現できるとも思ってはいません。またその過程で戦略方針を変えて行くことも考えられますので、あえてここで今後の方針を述べさせていただくことはできませんが、今後また皆様のご協力のお願いをする時が必ず来ると思います。その際にはまた皆様にご支援をいただければ幸いです。
これまで、大変お世話になったままで、このような形になってしまった事を深くお詫びすると共に、皆様のご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。
また必ずお会いできる日を楽しに、今後ともよろしくお願いいたします。